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*2009/06/05 そうだ、森にいこう。

おじいさんは山に柴刈りに、おばあさんは川へ洗濯に、、と昔話に出てくるように、我々の生活は古来から山と密接に関わっていました。柴刈りというのは、燃料となる薪を拾いに行くということですね。このように、山の木々を持続可能な形で利用しながら、日本人はずっと暮らしてきました。


現在、日本の森林はほぼ人工林です。そしてそのほとんどが林齢40-50年を迎えた成熟木です。今から約50年前、高度成長期に繁栄した日本の未来を願って我々の祖父母世代がたくさんの木を植えたのですね。その木が生長して、木材として利用できるようになっているにもかかわらず我々は国産木材を使わなくなってしまいました。木材価格は低迷して、日本の林業は持続不可能な状況になっています。我々はこの先祖の想いを受け継いで、持続可能な形で将来世代に森林という日本の財産を受け継いでいくべきなのではないでしょうか。


木は生長する過程で二酸化炭素を吸収します。そして林齢が40-50年になると、あまり二酸化炭素を吸収しなくなります。なのでそのような成熟した木は間伐して、森林に新たな生命が宿る空間を創り出す必要があります。混合植林といってドングリや木の実を落とす広葉樹を植えていく方法で、生物多様性に富んだ森林を復活させることが、新しい森林の役割として重要になっています。


これまで日本の森林は木材供給の場としてスギやヒノキなど、木材にしやすい針葉樹が多く植えられてきました。これら針葉樹は単一の植生なので、木の実などをエサにする生き物が住めない森となっています。エサが取れなくなった動物たちは、危険を冒して人里近くまで出没するようになりました。また針葉樹は総じて根が弱いため、豪雨が降ると土砂崩れが起こったり災害被害が大きくなっています。崩れた土砂は河川に流入し、下流に泥を運んでその海に堆積します。その海は、生物が棲めない海となるのです。


我々は先祖が将来を想って植えた木材を使わなくなったばかりか、食べ物を求めて里に降りてくる生き物を害獣として駆除しています。これは明らかにおかしいことです。サブプライムローンだかなんだか知りませんが、消費を煽って経済を拡大させていった結果として、このような心も国土も空虚にするような社会を、誰が望んだのでしょうか?


私たち日本人のDNAには、この森林と暮らしてきたライフスタイルが息づいています。森に入ると何だか心が落ち着く、、それは遠い祖先の頃から人間が森とともに生きてきた証拠です。実際、森がなくては人間は生きていけません。あなたが吸っている空気、飲んでいる水、使っている紙、、すべては森が生み出したものなのです。


だから、私たちは森を守っていくことを一生の役割として、決意いたしました。持続可能な形で生物をはぐくむ健全な森林が維持されていくために、事業として新しい森林の役割を再定義していきます。そして先祖が育てきた森林を次世代に繋いでいくこと、それこそが日本人として我々がこの国に生まれてきた意味だと考えています。


あなたも、一緒に森にいきませんか?